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劇映画界で鈴木清順、小沼勝ら鬼才の門下を経て監督活動を開始。実録映画『日本犯罪秘録・チ37号事件』『長官狙撃』などを手がけ、社会派の視点と骨太な演出で注目を集める。
近作は長期取材を経て伝説のパンクバンド「頭脳警察」を追った『zk/頭脳警察50 未来への鼓動』。音楽と歴史認識の弾道を交叉させ、時代に放射されつつ闘う頭脳警察の側面に肉薄した、実録とフィクションを自在に往来し時代と人間の深層を描く、との評価もあるが本人は「映像作家」の肩書きを嫌い「活動屋」を称する。次回作は棟方志功と近代史を穿つ作品という情報があるが未詳。
ぼくらには既にROSTOと語り合う機会を失っているのだろうか?
答えは否だ。彼が刻みつけた映像と音楽、その修辞法を前に言語は不要だ。魂が漂うのが、あの世なのかこの世なのかは大きな隔たりではない。そう、ROSTOの発する微動は今もぼくらの傍に振動しているはずなのだ。それを感じるか否かが大きな差異なのだろう。しばしの間、そんな闇に身を浸してみるのも悪くはないはずだ。亀裂はすぐそこにある。